2025年08月01日
碌々スマートテクノロジー様見学会 (NCネットワークのイベント, 工場見学~中部・北陸)
碌々スマートテクノロジーさんを訪問した。
今回は、矢野社長から、プレゼンを頂いた。
創業122年、「お客様のお困りごと解決する」を目標に工作機械を作っている。
1903年 創業といえば、ライト兄弟が、飛行機を発明した年だ。
戦中に静岡に移動。現在のメイン工場は、静岡にある。
現在、海外比率 国内2、海外8の割合で、生成AI、データセンター、GPUなどの
案件が次から次への舞い込み、かなり忙しいとのこと。
日本で最初の工作機械メーカーは、池貝。次が新潟鐵工。
碌々さんは、3番目に古い、由緒ある工作機械メーカーだ。
100年以上の歴史の中で、精密加工に特化し始めたのは、2000年代からだ。
鏡面加工で、米国の大手通信企業向けイヤホン金型を削った鏡面加工事例。
ここから、碌々さんの快進撃が始まる。
数社のコンペを勝ち抜き、高精度で、磨きレスの超精密マシニングセンターメーカーとしての知名度があがった。
最近では、狭ピッチ穴明提案が多いそうだ。
CPU導通検査用治具では、穴径0.02mm、20日間かけて30,000穴を明ける治具で、壁厚 5.0μ。
また、レンズに関する需要は、カメラレンズ プラスチックレンズ→スマホ、自動車、医療関係
鏡面加工+高精度穴位置加工なども、引合いが多いという。
超高精度高速微細加工機 Vision
超高精度高速微細加工機 AndroidⅡ
その他、半導体金型、リードフレーム、封止、GPU、燃料電池セパレータ
医療関係では、バイオ研究、DND検査 生薬開発
ブランド品では、高級時計メーカー各社、高級ライターメーカなどにも採用されている。
様々な業界・業種に幅広く高精度マシニングセンターを提供している。
世界のテクノロジーを牽引している碌々スマートテクノロジーの今後に日本のものづくりの底力を見せて頂いた。
本見学会の開催レポートを公開中!
ぜひ、ご覧ください。
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2025年07月04日
壮大な中国 (趣味~鉄道, NC社長・内原康雄)
5年ぶりに中国に行ってきた。
今回は、FNAイベントへの参加が仕事だが、前々から気になっていた三国志の蜀の都「成都」にも行ってきた。
「史記」「三国志」「水滸伝」などで、僕も小説、ゲーム、映画、漫画などで、歴史は漁っているが、史跡を訪ねたのは初めてだ。
劉備・諸葛亮・関羽・張飛などの史跡がある博物館
中国といえば、計画都市であるが、おそらく最大の計画都市は、重慶と思われる。
上海、北京と比べても、圧巻の夜景郡。作られた大都市としては、世界最高峰だ。
曲がった高層ビル
夜景郡
いやはや、なんとすげぇんだ、重慶。
成都の新幹線駅
新幹線駅は、どこに行っても巨大駅。
成都は28番ホームまであった。
途中、西安駅は、30番線以上あった。
ちなみに上海、30番線
成都駅の出発表だが、上海、広州etc、各方面への新幹線が、毎時数十本。
すでに飛行機並みのインフラになってきている。
しかも新幹線よりもだいぶお安い価格設定(赤字も凄いそうですが・・・)
今回の最大のイベントは、なんといっても、成都~上海 12時間 新幹線ツアーである。
成都から西安、鄭州、徐州を通過し、南通から、上海まで 朝7時出発、夜19時着の弾丸特急だ。
その距離は、札幌~福岡を超える距離となる。
いやぁ、見応えがあった。
どこの都市でも開発が進み、ニョキニョキと巨大ビルが建てられている。
いいも悪いもあると思うが、進み方には驚愕である。
日本の北海道新幹線は、2030年開通とされていたが、2038年。
リニアも、2027年開業予定が、2034年と延期。
EVが世界的に、止まり始めているが、中国が、原発を計画通りに作ったら、世界最大の発電国になることも可能かと思った次第である。
交通事情やインフラを考えると中国がいかに凄い技術立国かがわかった、出張でした。
次回、FNAの報告します。
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2025年05月26日
〜 女性が、ガチ現場で大活躍する鈑金工場 〜 (NCネットワークのイベント, 工場見学~関西)
板金加工を中心に4事業を展開する株式会社イワサキを訪れた。
現在、イワサキをリードしているのは、岩崎基造社長。
来年、100年になる企業だが、その歴史は、栄枯盛衰だったと岩崎社長は語る。
社員数の最盛期は、売上40億、社員数170名の大所帯だった。
「私が入社した頃は、業界の違う大手メーカー2社と取引を行い、メチャ忙しかったです。
でも、忙しいのに儲からない。何で儲からないのか?追及すると、
一社のメーカーの製品は、やってもやっても赤字、それで、もう一方のメーカー1本に絞りました。
儲からない仕事を辞めたことで、黒字にはなりましたが、
今度は、取引を継続したメーカーもコスト低減が厳しくなってきて、そこから、一社依存ではなく、お客様を増やして、しっかりと利益を確保しながら経営しています」
▲工場見学会の様子
大手メーカーが撤退した病院向けの搬送用什器を展開させ、
現在は、病院向けのRFIDのタグ事業も順調だ。
こちらは、病院向けに薬や備品をタグで数量管理できるシステムとなっている。
多数の病院に納入。サブスクリプション・ビジネスで稼いでいる。
冷暖房システムも好調だ。
現在、地震・津波対策の全国強靭化対策の一環として、全国の体育館施設の冷暖房システムにイワサキのシステムが採用されている。
大手冷暖房機器メーカーとのすみ分けも、しっかりする中で、毎年、順調に製品が全国の体育館に納められている
技術向上に関しても、岩崎社長のこだわりは、強い。
イタリアのBLM社のパイプレーザー加工機を2億で購入した時のエピソードだ。
「イタリアのBLM社からは、日本には、代理店がないので、売れない、メンテナンスできないから、
と言われたんで。なので、メンテナンスは自分でやるからどうしても、売ってくれと頼みました。
それで買ったので、壊れたら自分たちで治す、を繰り返してました。
稼働率などは、本国がリモートで把握していたので、そのメーカーから日本の代理店をやってくれないか?」
と頼まれて、現在は、代理店事業も並走している。昨年度は12台の販売をされたそうだ。
イワサキ本体の板金事業のほか、上記、3事業は、それぞれ別の提携企業と別会社を作り運営することで、
多角化を図っている。
人財採用、登用、教育に関しても、現代社会を反映されたシステム構築を行っている。
レーザー、ベンダー、溶接、各現場でも20代の女性も多く活躍する、
「昔と違って、製造業社員の仕事内容が変わってきているんです。工場長は、ほぼ、4年毎に代わっています。
昔は、夜中まで頑張ってやりますよ。そんな人がよかったわけです。ともかく頑張って仕事をこなしていく人を何名も
集めている会社が強かった。しかし、今は、休みも、130日、しっかり取って、体力勝負ではなく、頭を使って効率よく仕事をこなす子に仕事がシフトしていっています。
ソフトや、システムを使いこなす子たちが中心です。
女子率も高いです。現場のリーダーは、ほぼ女性になってきました。
女性は、きめ細やかに対応できる人が多いのです。しかも年上の男性にでもハッキリとモノを言って主張することが出来ます」
誰もが利用できる自動見積システム、加工可否のシミュレーションソフト、溶接プログラムソフト、作業計画、マニュアルの電子化、
など、多くのシステムを社内構築している。
多くはMS(マイクロソフト)社のソフトの応用だが、セールスフォースも多いに活用。
AI、ロボットなども数多く、稼働。
まさにDXが自然と構築する工場を作り上げるポイントは、「出来る人の雇用」だ。
「今の製造業の仕事は、昔と違って、何年も掛けてじっくりと覚えていく、というスピードでは遅いんです。
見積、設計、製造、検査、あらゆる部署で、ソフトを掛け合わせて、数値化、見える化を図っていく。
そんなことを自然とこなしていく子たちを、毎年、数名づつ採用しています。
採用が決まったら、夏休みに時給1800円でアルバイトに来てもらいます。
そこで、うちの会社の仕事が本当にあうか、どうか、決めてもらうんです。
また、入社してからも、ものづくりが好きでもないのに、ものづくりの企業で働くって、もったいないですよね。
今は、就職氷河期ではないから、いくらでも働ける場所はあるんです。
向いている職場に行ってくださいと、最初から話すんです」
時代の最先端をいくイワサキの採用・社員のリーダー登用、教育は、一貫している。
職人技の伝承ではなく、すべて数値や、データに基づいたものづくりである。
「先輩に教わると変な癖が付くんです。なので、パイプ曲げであれば、イタリアまで研修に行ってもらうんです」
イワサキの教育システムは、今後の日本製造業の在り方の大きな見本となることを確信した。
株式会社イワサキ
板金製造、大阪市住之江区
社員数 60名
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2025年04月01日
4月26日(土)オーケストラ・トリプティークのシネマコンサートを開催 (趣味~音楽)
下記のとおり、冬木透のコンサートが開催される。
日時:4月26日(土)13:30~開演(13:10~プレトーク)
会場:北とぴあ・さくらホール
東京都北区王子1-11-1
演奏:オーケストラ・トリプティーク(指揮:高橋奨)、ヒーローコーラス、黒川京子(ソプラノ)
ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマンのBGMをフル・オーケストラで楽しむ。
そして、ウルトラセブンのシネマ・コンサート。
桜井浩子さん、古谷敏さんのプレトーク付きだ。
僕の中では、べートーベンや、ドボルザーク以上に、
冬木透のシンフォニーが身体の中に沁みついている。
楽しみだ。
コンサートの詳細やチケット購入はこちらから
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2025年03月19日
室蘭工業大学とキメラさん見学会記 (NCネットワークのイベント, 工場見学~北海道・東北, 挑戦する製造業の現場レポートブログ)
3月7日(金)
2025年最初の工場見学会。
室蘭工業大学の「ものづくり基盤センター」、株式会社キメラさんに行ってきた。
室工大の清水先生とは、インターステラテクノロジズ株式会社さんがきっかけで知り合った。
鋳造業界のみなさんに聞くと、知らない方はいらっしゃらない大御所の大先生で、
今回は、室蘭工業大学の「ものづくり基盤センター」と清水先生の講義を聞いた。
清水先生は、大分の高専出身。北大に進学後、新日鉄に入社。
いまでは信じられないが、当時は、残業200時間、当たり前の生活の中で、ものづくりを覚えていったそうだ。
その後、室蘭工業大学で教鞭をとりながら、全国を回っている。
TV出演回数も多く、
商品販売も得意で、鉄鉱石クッキーをお土産に頂いた。
巨大ジンギスカン鍋でもTVに大きく取り上げられた。
そして、「ものづくり」への熱い想いを語るべく全国の小中学校へ、「ものづくり体験教室」も提供されている。
清水先生に影響を受けて、「ものづくり」業界に関心を持ってくれる子供たちは、着実に増えている。
「挑戦している・・・・・」By 清水先生
聴講者は、感銘を受けました。
▲ものづくり基盤センターにて
キメラさんは、プラスチック金型部品、金型の製造を中心にしてるが、
最近は、機械加工の分野で新規顧客を開拓している。
中でも医療機器、宇宙分野(インターステラテクノロジズ)など、難しい加工品に挑戦している。
▲キメラさん工場にて
最近の試みで素晴らしいのは、お客様から難しい加工案件が来ると、
「カンファレンス」と呼ばれる会議体である。ドラマ・ドクターXで有名になった手術のカンファレンス会議と同様にお客様から受けた難しい加工案件を社員で共有し、どういった加工方法が最適かを図るとのこと。
毎週、1回は、カンファレンスが開催され、難加工に挑戦している。
技術は、難しいことに挑戦することから始まるが、キメラさんが今後、どんな難削材や、難加工にも対応していく姿勢には、
共感を得た。
本見学会の開催レポートを公開中!
ぜひ、ご覧ください。
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