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2026年03月03日

世界に羽ばたく産業機械メーカー「キャニコム」 工場見学~中国・四国・九州

「草刈機まさお」「代表取締役社長 芝耕作」「アラフォー傾子」などユニークなネーミングの商品群。

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その理念は、お客様、一人一人の声を聴き、製品開発することにある。
それにより、国内だけに留まらず、世界各国にキャニコム・ファンが多い。
米国(とうもろこし)、フランス(葡萄畑)、タイ(ドリアン)など、ユーザーの農作物に合わせて、商品を展開し、海外売上は、年商100億の5割となった。
ファンを作り、成長著しい、キャニコムを取材した。(株式会社筑水キャニコム

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キャニコムは、福岡県うきは市の産業機械メーカーである。
創業家は、包行(かねゆき)家で、現社長の包行良光氏は、20代目となるそうだ。
もともと包行(かねゆき)の名字の包は、鋼にあたるそうで、刀鍛冶や、鋼を使った
製品を作ることを祖業としていた。

現キャニコムの創業は、1948年の「包行農機製作所」に遡る。
鋼を扱う祖業の延長戦だが、世の中に貢献したいという想いから、田んぼ用のカルチベーターの製造を始めた。この時代は、鋼製造の延長で、草刈り鎌なども製作していた。

その後、クボタ、井関農機などのトラクター、トレーラーの開発・製造を開始。
1960年代になると業界初の鋼板製トレーラーの製造を始め、社名も「筑水農機株式会社」となった。
1970年代になると動力運搬車の需要を伸ばし売上も20億を超えるまでになった。
バブル崩壊後の1992年、林業用運搬車の需要拡大により、売上は69億円となった。
しかし、その後、日本の農家の減少、農機具の性能の進化により、2000年代は、30~40億の横ばいの時代が続く。
2010年代になると、グローバルに目を向け、海外売上比率を上げていくことで、2023年に売上100億を突破し、現在も成長ステージが続く。

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その根底にあるのは、ユーザー目線の商品開発だ。
キャニコムの商品開発の歴史を辿ってみる。
ユニークなネーミングセンスで、日刊工業新聞の読者が選ぶネーミング大賞を20年連続受賞しているキャニコムだが、
1980年 小型特殊自動車「愛のコリーダ」(農作業者の夫婦、2名で乗車できるように)
1979年 林内作業車「やまびこ」
1981年 小型特殊自動車「ライガー」の発売(ライオンとタイガーを掛け合わせた)。
1986年 小型クローラ運搬車「ピンクレディシリーズ」
1989年には、九州で初めてCI(Corporate Identity)導入、社名も「株式会社筑水キャニコム」となり、キャニコムのデザインも開始。
初代、社長の執念で、創業期の草刈り機分野に再参入。
1994年 現在の主力製品、草刈機まさおが誕生する。
さらに2000年代になると、土木・建設機械などにも力を入れはじめる。
CIの進化として、2006年には、「ものづくりは演歌だ」を謳い始め、お客様一人一人に寄りそう経営理念が一層、濃くなっていく。
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その結果、2010年代の後半から、売上が拡大され始め、2023年には、100億(海外比率 5割)を達成した。

グローバルに関しては、海外特有の地域農業に特化し、製品供給を行っている。
米国は、とうもろこし畑。タイは、ドリアン畑。
東南アジアは、パーム油。フランスは、葡萄畑。

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包行社長に今後の方針を聞くと「新商品は、毎年、出していきます。我々の製品は、クオリティーはもちろん、サービス対応力でも勝負しています。部品供給の対応の早さでは、15時までに修理部品の依頼を頂ければ、翌日には、部品を届けられる体制を作りました。
作業を止めないように、早く対応する、がミッションです」と語る。
お客様に寄り添った製品開発とサービス対応、そして迅速なサポート体制。
ものづくりの精度だけでなく、サービスにも力を注ぐキャニコム。
世界中にキャニコム・ファンが広がっている。

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2025年09月18日

ベトナム・ハノイのFBC商談会2025! NCネットワークのイベント

ベトナム・ハノイのFBC商談会に参加する。

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ベトナムに来ると日本時間 朝 7時(ベトナム時間5時)に起きて、風呂入って、朝食を食べる。
そして朝9時に日本の朝礼に参加 (ベトナム7時)
夜は、ベトナムの会食に合わせるので、夜 21時(ベトナム19時)から会食。

なので、毎日、一日が長い、

ということで、今週、5日間は、なんだか、普段の倍、働いているような錯覚に陥る、
Web時代なので、Webミーティング、電話は、日本から、ベトナムから、どんどん入ってくるし、
宴会終了時間は21時(日本時間23時)

よーし、あと、2日。頑張るべ!


2026ものづくり商談会についてはこちら

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2025年09月10日

株式会社メトロール 見学会記 NCネットワークのイベント, 工場見学~関東

(株)メトロールは、東京都立川にある精密センサーメーカーである。
マシニングセンター、NC旋盤などに利用されるタッチプローブセンサーや、
研削盤の自動化を可能とする空圧式センサーなどの開発を行っている。
売上25億、営業利益2億5千万円
正社員数50名の優良企業である。
また、インターネットを通じて、世界74カ国にセンサーを販売し、売上の6割を海外で稼ぐ。

松橋社長は、当初、会社を継ぐつもりはなく、日清食品に勤めた後、
豆腐製造の企業に招かれた。その後、豆腐の中に異物混入が起きる事故などが発生し、
経営に悩んでいた所、先代から「どうせ悩むなら、自分の会社で悩んだらどうだ?」
と言われて、メトロールに入社した。40歳の時である。

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▲松橋社長

インターネットを活用し、世界にセンサーを販売するきっかけとなったのは、
自社で1万円で売っている製品が、中国のWebサイトで、30万円で売られているのを見つけたことに始まる。
1999年新潟で錦鯉を世界中に販売しているECサイトを運営する企業を訪ね、工業の世界では、日本でも数社しかない時代に
ECサイトを構築した。

その後、サイトだけでなく、ドイツ、米国、中国、世界中の展示会にも出展するようになった。
コロナ前には、ドイツ、中国、シンガポール、タイなどに駐在事務所を置いたが、現在は、すべて撤退し、
日本からインターネットを通じての販売のみとなっている。

当初は、開発・設計・組立のみをしていたが、現在は、電子基板、切削なども自社で製造し、生産力を高めている。
生産システムは、会計システムと直結しており、経理部門がなくとも日時決算が行われる仕組みを構築した。
DX化は、相当進んでいる。
松橋社長は「弊社で大切なのは、お客様目線での開発です。創業者なきあと、誰が新製品を作るのか?ということでは、相当、悩んできました」と語る。
何のために自動化を行うのか?という問いに対して、「社員の心に時間と余裕を作るため」と松橋社長
余裕を持った気持ちで仕事をしないと、新製品は生まれない、との持論に達した。

現在は、「共感x対話」によるチームビルディングが、新しい血を生む原点になる!
との結論から、チームビルディングに力を注ぐ。

その成果として、空圧式ギャップセンサを開発した。これは、80歳 24歳、25歳のプロジェクトで、研削盤の自動化を可能にする開発となった。
現在、国内最大の研削盤メーカー岡本工作機械にも採用され、東京都ベンチャー技術大賞、知事功労賞などに輝いた。

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大手メーカー出身の技術者を11名採用し、若手メンバーとチームを作り、電子基板の製造ラインや、組立ロボット、自動搬送装置など、自動化システムや、新製品開発を行う。


今後の日本製造業の方向性を示す中堅企業の今後に期待したい。

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2025年08月19日

筒井康隆 新作「敵」 趣味~小説

筒井康隆先生の新作、「敵」読了。

筒井康隆、老年期の老年文学の傑作だ。
今年、初めに映画にもなった「敵」は、「敵」というタイトルは小説の中身とは何も関係ない。
主人公は、元フランス演劇・文学の教授で、引退して10年近くの歳月が経っている。
妻も亡くなって久しい。
老人の毎日は、過去の記憶を錯綜することにある。
スーパーに買い物に行き、美味しい食事を作ろうにも、スーパーで売っている食材は、老人の1人分の食材としては、多すぎるので、どうやって小分けしながら、食べていくか?
どんなお酒にこだわり、どんな映画(TVであったり、ビデオであったり)を見ながら、食べるか?
そんな日常を細かく、丁寧に描写する。
思わず、そうだよなぁ、と頷いてしまう。

主人公には、妻の他に、2人ほど、気になっていた女性がいた。
いずれも関係は、出来なかった(教授のプライドの高さが要因か?)が、今となっては常に妄想の対象となる。
毎日の1人暮らしの中で、妄想と、現実を行き来し、お見合いで出会い「愛しているよ」との言葉を、生涯、言うことが出来なかった妻のことを
生涯の伴走者として、愛していることに気付き、妄想を深めていく。
虚無感を以って終わるが、死に向かう、老人は常に孤独と対峙しながら、プライドを維持してい生きていかねばならない。

筒井康隆先生、やはり、天才です。

僕の筒井康隆は、エスパー七瀬シリーズ(「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」が、始まりだ。
「時をかける少女」などのジュブナイル文学も手掛け、「富豪刑事」「パプリカ」のような設定上手な小説群も多い。
ショートショートや、「日本以外全部沈没」などスラプスティックコメディを経て、文学=虚構という図式の中で「虚構船団」「虚ろい人たち」にいったん行きつく。
実験小説として、「残像に口紅を」は秀逸だ。あいうえおかきくけこ・・・の文字がひとつづつ、世界から消えていく、という設定で、最後に残る文字は?
という小説だが、異様に面白い。

僕の中での筒井先生の最高傑作は、「旅のラゴス」だ。
いつの時代か?世界を旅するラゴスの話だ。

筒井先生が追い続けたのは、読者の伴奏から少し外れた意外性だ。
小説・漫画・映画などあらゆるフィクションは、読者(視聴者)の共感が必要となる。
共感は、読者が伴奏して、「そうだ、そのとおりだ、それは悪だ、それは正義だ」と共感を得ることだ。
しかし、共感は、作者が創造したフィクションであり、虚構の世界である。
面白い文学の共通性は、共感を得つつも、読者が、思いもよらなかった世界に連れて行ってくれることである。

そういった意味で、筒井先生は、60年にわたる作家生活の中で、常に意外な現実を僕に提供してくれたスーパークリエイターである。
尊敬。

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2025年08月01日

碌々スマートテクノロジー様見学会 NCネットワークのイベント, 工場見学~中部・北陸

碌々スマートテクノロジーさんを訪問した。

今回は、矢野社長から、プレゼンを頂いた。
創業122年、「お客様のお困りごと解決する」を目標に工作機械を作っている。
1903年 創業といえば、ライト兄弟が、飛行機を発明した年だ。
戦中に静岡に移動。現在のメイン工場は、静岡にある。
現在、海外比率 国内2、海外8の割合で、生成AI、データセンター、GPUなどの
案件が次から次への舞い込み、かなり忙しいとのこと。

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日本で最初の工作機械メーカーは、池貝。次が新潟鐵工。
碌々さんは、3番目に古い、由緒ある工作機械メーカーだ。
100年以上の歴史の中で、精密加工に特化し始めたのは、2000年代からだ。
鏡面加工で、米国の大手通信企業向けイヤホン金型を削った鏡面加工事例。
ここから、碌々さんの快進撃が始まる。
数社のコンペを勝ち抜き、高精度で、磨きレスの超精密マシニングセンターメーカーとしての知名度があがった。
最近では、狭ピッチ穴明提案が多いそうだ。
CPU導通検査用治具では、穴径0.02mm、20日間かけて30,000穴を明ける治具で、壁厚 5.0μ。
また、レンズに関する需要は、カメラレンズ プラスチックレンズ→スマホ、自動車、医療関係
鏡面加工+高精度穴位置加工なども、引合いが多いという。

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超高精度高速微細加工機 Vision

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超高精度高速微細加工機 AndroidⅡ


その他、半導体金型、リードフレーム、封止、GPU、燃料電池セパレータ
医療関係では、バイオ研究、DND検査 生薬開発
ブランド品では、高級時計メーカー各社、高級ライターメーカなどにも採用されている。

様々な業界・業種に幅広く高精度マシニングセンターを提供している。
世界のテクノロジーを牽引している碌々スマートテクノロジーの今後に日本のものづくりの底力を見せて頂いた。


本見学会の開催レポートを公開中!
ぜひ、ご覧ください。
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