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2022年09月13日

内原工場訪問記 ~ロケット開発を行う、インターステラテクノロジズへ訪問~

IST集合.jpg
(左から慶応大学 青山先生、内原、IST 稲川社長、室蘭工業大学 清水教授)


9月6日、北海道大樹町のインターステラテクノロジズ(以下、IST)に行ってきた。
ISTとのご縁は、先日発刊したエミダスマガジンの宇宙特集で、堀江貴文さんに登場いただき、その場で、10月20日のイベント「中小製造業の技術で日本のロケット開発を加速させる」の開催が決まった。

▸▸▸10月20日開催イベントの申し込みはこちらから

ISTは、堀江貴文さんが創業し、現在は、自身も技術者である稲川社長が経営を担う。
稲川社長は、東工大出身。大学で鳥人間コンテストなどを経験し、メーカーへの入社が決まっていたところ、堀江さんに誘われ、ISTに入社し、社長に抜擢された。メンバー数はすでに100名まで拡大している。


ISTはこれまで7機の観測ロケット「MOMO」を打ち上げ、3度の宇宙空間到達を達成してきた。
実験段階が終わり、いよいよ2023年度に超小型人工衛星を打ち上げる小型ロケット「ZERO」の初号機打上げを目指している。
「ZERO」は、通信機メーカー、車載メーカーはじめ、あらゆる業界から、衛星打上げの受託を行っていく予定だ。
「ZERO」の成功に向けて、稲川社長は、「資金調達および、技術開発、両方を同時に行っています。
我々は、ものづくり企業として、すべての部品を自社で設計・開発しています。多くの部品は、日本のものづくり企業にお願いしなければなりませんが、まずは、自分たちでもすべて作れる、ということを証明した上で、量産部品は、ものづくり企業にお願いしていく、という方針です」
会社規模もさることながら、着実に資金を集め、衛星ロケットビジネスに向けて前進している。


現在、宇宙ビジネスの中心は、衛星ビジネスだが、ロケット自体を打ち上げるメーカーは、世界でも数少ない。
これまで、ロケット打上げには、安全面を含めて、多くの費用が掛かり、NASA、JAXAなど、国家事業が主であった。
2021年、テスラ創業者イーロン・マスク「SpaceX」、Amazon創業者ジェフ・べゾス「Blue Origin」が、有人飛行の打上げを成功させ、民間ロケットが話題になった。「SpaceX」には、すでに時価総額11兆円の企業価値が付いている。
(時価総額上げるのが得意な人たちだなぁ)


稲川社長は、会社の理念に関して、次のように語る。「我々、ISTは、いたって真面目なものづくり企業です。100名のメンバーのうち開発人員が75名。誰もが宇宙に手が届く未来を創造しており、安いコストで簡単に利用できる宇宙輸送サービス企業になります。」


ISTはすでに、MOMOで世界4社目となる、民間で液体燃料での宇宙到達の快挙を果たしている。
次の「ZERO」打上げに関して、稲川社長は、「地球の重力を脱して、宇宙にロケットを到達させるのは、簡単ではありません。時速28,000kmの勢いで、地球圏から、脱しなければなりません。それには、内燃機関の技術、ソフトウェア、あらゆる知恵を集めて、コストを下げ、最適化を図っていきます。もちろん、NASAや、JAXAがやってきた軌跡をしっかりと受け止めています。その上で、現在の技術でどこまでコストダウンできるかが、勝負となります。ロケットに金が掛かりすぎると、誰も宇宙に興味を示さなくなります。しかし、気軽に簡単に打ち上げられる企業があれば、より多くの方に利用していただけるようになります。」


最近では大手メーカーからの注目も多く集め、トヨタ自動車、古河電工など名だたる大企業からも出向者が来て、協働開発を行っている。
ウクライナVSロシア問題で、民間ロケット打上げの需要は、急務となっている。

日本製造業の今後に関して、稲川社長は、「EV化で自動車産業の内燃機関が大きく変わり、日本の部品産業が大きく変革していきます。部品点数が少なくなるため、自動車の産業構造は大きく変わります。宇宙産業は、製造業の産業変革に大きく寄与するのではないか、と考えています。
ぜひ、多くの製造業のみなさんとコラボレーションしていきたいですね。」


IST稲川社長と.jpg

工場を見せて頂くと、鈑金、溶接、機械加工などあらゆる工作機械が並んでいる。
参入障壁の高い、宇宙ビジネス市場へと挑戦するIST。
いよいよ工房から、工場に変革し始めたISTの今後が楽しみである。

IST安井さんと.jpg

追伸:京都の立命館大学を卒業して、どうしてもロケットが作りたい、とISTに入社した安井さん。
短納期、難しい部品専門なので、いつも緊張して仕事をしている、とNC旋盤、MCの前で語って頂いた。
夢のあるものづくりには、優秀な人財が世界中から集まってくる


最後に・・・
日本の宇宙産業・宇宙ビジネスも益々、拡大の方向に進みます。同時に高度な技術を持つ、日本の製造業の皆さんにとってもチャンスが広がります。
NCネットワークでは、IST社と確かな技術で未来を切り開いてきたエミダス会員企業をマッチングさせ、日本のロケット開発を加速させる事を目指します。

【インターステラテクノロジスホームページ】

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