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2007年07月11日

前途多難

今日の目覚めはホテル。
なんか最近ホテルが好きじゃない。
以前は大好きだったんだけど。
畳のある旅館を好むようになってきた。
和室のあるホテルでは和室を選ぶようにしているこの頃だ。
いわゆる じじい という奴になってきたらしい。


そんなこんなで好きでない無機質な洗面台に向かう。
まあ、この部屋はトイレと風呂と洗面台が分かれているからそれでもましなほうだ。
歯を磨こうと歯ブラシを左手に取り、歯磨き粉を右手に取る。
大量な歯磨き粉をたっぷりと歯ブラシに載せる。
これだけはホテルだからできることだ。

オレ、大量な歯磨き粉で歯を磨きたい派なんだけど、女房殿が無駄だと言う。
歯磨き粉くらい好きに使わせろと言いたいが、それが言えない。
億万長者になったら何をするという質問を耳にすることがある。
(最近では、億万長者って言葉ないかも?億万長者って金持ちの代名詞で無くなっているのか?でもオレ世代では金持ちといえば億万長者だ)
オレのいつもの答えはこれだ。
オレは億万長者になったら、歯磨き粉を1回限りの使い捨てにしてみたい。
東京-品川間をグリーン車ののぞみに乗ってみたい。
どうだ。
できそうでできないだろう。
究極の無駄だぜ。
都心の夜空をヘリで飛ぶなんて誰でも出来るけど、歯磨き粉はもったいなくて捨てられないだろう。
きっとオレも出来ないだろうけど。

話を戻す。
たっぷりの歯磨き粉に満足な俺は豪快に磨いていく。
たっぷりの歯磨き粉だけあって豪快に泡が出る。
泡が出る。
すごく泡が出る。
たっぷりと豪快に出る。
オレ、完全にカニだ。
いや、カニを超えている。
口の中から押さえようも無く次から次へと泡が出る。
このとき初めて口の中がねっとりとしていることに気がついたオレは視線を下に移した。
たっぷりと塗って抜け殻のようになっている空のチューブがそこにはあった。
オレはそこに書かれている文字を見て愕然とした。
そこには、
「洗顔フォーム」と書かれていた。
雷が落ちたかのような衝撃を受けた俺は急いで口の中をすすぐ。
うがいを何度してもでてくる泡。
夕べ、洗顔したとき泡切れの悪い洗顔フォームだなって思ったことを思い出した。
口の中でもこいつは泡切れが悪かった。
やっとの思いで口をすすいでから、こんなので歯を磨いちゃって大丈夫かオレって心配にって来た。
あまりの泡に少し飲み込んじゃったし。
空になった洗顔フォームをよく見てみる。
「ホワイティア クレンジングフォーム しっとり」と書いてある。
口の中はしっとりとさせたくないものだ。
「お肌に合わないときは、ご使用をおやめください」と書いてある。
口の中ってお肌というより粘膜?
歯を磨いちゃった場合の注意事項とか、飲み込んじゃった場合の注意事項は書いてない。
当たり前といえば、当たり前だが。
まったく、朝から何をやっているんだか、しっかりしなきゃ。

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