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2012年03月27日

【枚岡合金工具】 工場見学~関西

枚岡合金工具の古芝会長の講演を聴いた。

三元ラセンの高島社長や、長濱製作所立入社長からお話は聞いたことがあった
が、初めて聴かせて頂いた。
感動しやすい、僕はもろに感銘を受けた。
いやぁ、よかった。
今度、うちの社員にも聞いていただこう。

枚岡合金工具は、冷間鍛造用の金型メーカーである。
2003年以来、工場見学の受入は1000回を超えるそうだ。
2008年までは、無料で見せていたが、あまりにも回数が多くなったことと、
古芝会長が推薦する3S活動を実地体験出来る工場見学ツアーとなり、
現在では一人10,000円の参加費で工場見学を受け入れている。

枚岡合金工具は1995年頃までは、フツーの町工場であった。
金型の単価が年々安くなり、なんとかしないと今後は食えなくなると考えていた
時期に
京都のタナカテックの工場見学に出会った。
見たこともないような綺麗な板金工場。
古芝会長は衝撃を受け、早速、タナカテックを指導しているコンサルタントの先
生に3S活動の取組を教わるようになる。

今ではわりと当たり前になっている姿絵管理。
どんなものでも6秒以内に取り出せるような工具、文具、必要書類の置き方。
今要るもの 毎日使うもの、急がないもの 5日以内 半年以内(半死)、要ら
ないもの 半年以上(死)を区分けし、
必要のないものを処分する。
定位置、定量、定方向、表示(モノに対して)、標識(場所に対して)
いつでも誰もが要るものがすぐに取り出せること
工場の状態をピカピカに維持する。
ピカピカとは、汚れなし、ホコリ、チリ、ゴミ(両手でつかめるもの)などが一
切ない状態を言う。

そんなことをどんどんこなしていった。

3S活動を行い気づいたのは、行動すれば結果が出る
百の議論より1の行動をするということだった。

3Sな目的は何か?
それは、①安全な職場をつくる ②快適な職場をつくる ③効率的な職場をつくる

3Sの対象は何か?
場所の3S、モノの3S、情報の3S、心の3S

とのことである。

枚岡合金工具の3S活動も一時は危機的な状況があった。
それは、幹部社員らの猛反発だ。
「俺は掃除をするためにこの会社に来ているんではない、掃除は掃除婦に任せ
りゃいい」
という勢力が出てきて、一時は、3S活動も中断の状況に追い込まれた。
流れが変わったのは、松下電器の社員が工場見学に来社してからだ。
こんな、綺麗な町工場は見たことがない、と松下に賞賛され、社員のやる気が変
わった。

古芝社長の最も好きな著作は、稲盛和夫「成功への情熱」である。
人間として正しい事を追求することをベースに経営
人生の本当の意味、経営のあるべき姿を探求し、経営哲学を確立
それを社員とともに価値観を共有する

この言葉を見たときに、自分の商売の価値観が間違っていることに気付いた。
自分が儲けるために仕事をするのではなく、お客様に喜んで頂くために仕事をし
なければ、と考えた。

そこで、経営理念を下記のように定めた。

お客様にご満足していただくために
私たち社員の輝く人生のために
ものづくりを通じて社会に貢献するために

現在では、3S活動から生まれた情報共有システム「ドルフィン」の販売も好調だ。

詳しくは、 ⇒ http://www.sg-loy.com/

2012年03月27日 19:09

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