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2007年02月03日
男の一人旅 ベトナム編 (作家・伊集院朔太郎)
技術研修生の選定や今後の打ち合わせを兼ねてベトナムへ行ってきた。
3度目のハノイなので慣れたものである。
ウチの会社では、すでに3人のベトナム青年が働いている。気の好い奴ばかりで仕事振りもよくやってくれている。
そんな3人のビデオレターをベトナムの家族たちに見せてあげるのも今回の出張の目的の一つだ。
お父さんたちは涙を流しながら
「ありがとう、こんな優しく素晴らしい社長の会社で働けて息子たちは幸せ者だ」
と言ってくれた。
握手をしながらオレも涙ぐんだ。オレ、完璧に素晴らしい社長だ。
「あなたは日本のお父さんだ。これからも息子たちをよろしく」
と頼まれ
「任せなさい」
って胸を張るオレ。
現地の送り出し機関の方々からこのビデオレターってやり方、素晴らしいですね。他の企業さんにも提案してみますと言っていたが
「男は優しくなければいけないんだよ」
って教えてあげた。
お父さんたち、今度はビデオカメラの前で日本にいる息子たちに熱いメッセージを送っている。どこの国でも自分の子供を大切に可愛く思うのは共通だ。今の裕福で平和な日本に日本人として生まれてきたことに感謝、感謝だ。
今回の出張で、今後、4月までに日本に受け入れ機関を設置し来年から多くのベトナム青年を大量に受け入れることと、その際、職種に応じて各大学と連携し、優秀な青年たちを選抜していくということの確認もできた。太平洋戦争時の日本本土への空襲の10倍以上の量の爆弾を米軍に投下されても絶対に降伏しなかった我慢強さとプライドをものづくりに生かして中国とは違った地球環境に配慮した工業国へ発展して欲しいと願うとともに、そのためにお手伝いできることをオレはオレなりにやっていきたいと思うこの頃である。
いつになくマジメな出張報告になってしまった。
根はマジメなんです。
帰りの飛行機で事件は起こった。
ハノイ発23:55の日航機だ。本当は日航って大っ嫌いなんだけど、これしか取れなかったのだ。時間からして当然のようにグウ~グウ~寝ているオレを起こすバカが現れるとは、乗り込んだ時には想像もしなかった。
離陸後の飲み物サービスも断って完全に熟睡モードのオレは、
「お客さま、お客さま」
という大きな声で無理やり起こされた。
「なに?」
って目覚めてみると、オレの横にはCAが立っている
「何か用?」
って聞くと
「朝食は食べますか?」
と聞いてくる。
なんだ、このバカ女はと思いつつ
「いらない。わざわざ客を起こして聞くことか?」
って怒り爆発のオレに謝りの言葉もなく通り過ぎるバカCA
幸いにして、すぐに眠りにつくことができたオレをまたも悲劇が襲った。
「お客さま、お客さま、朝食ですがいかがしますか?お客さま」
オレを起こす声に目を開けるとそこには、さきほどのバカCA
「いらないってさっきも言っただろう。なんでアンタはオレを二度も起こすんだ。なんか恨みでもあるのか。あんたんとこの飛行機は、客が寝ていようが自分たちの都合でメシを食わせるのか」
完全に怒り爆発のオレに対して今度も謝りもしないで他の席へと向かうバカCA
だから日航は嫌いなんだ。経営がなってないとかじゃなく、すべて駄目なんだ。そのことに気付かず、化粧ばかり気にしているバカCAと顔のシワばかり気にしているチーフパーサーや政府や全日空のことばかり気にしているバカ役員たちばかりで、まともなサービスができるわけがない。あんたたちが気にしなきゃいけないのは客なんだ。客のことだけ考えていればいいんだ。そうすりゃ客も戻ってくるんだ。
おまえら、六本木でバイトする暇があったら、銀座で勉強しろ。客の扱いを学んで来い。
最後の最後でケチがついちまった。
バカ女をありがたがるのを止めようぜ。男性諸君。
2007年02月03日 13:54