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2006年10月08日

馬鹿はどこまでいっても馬鹿なのか? 作家・伊集院朔太郎

よく他人から馬鹿と言われるオレ。
初対面のクラブのお姉さまに馬鹿と言われるオレ。
18歳のキャバクラの娘にまでも馬鹿呼ばわりされる。
どうも、人から馬鹿と呼ばれ易いらしい。

ちょっと他人より、下ネタが多く、ちょっと他人より、いやらしいだけなんだけど。

馬鹿は度を越えても尊敬されずに馬鹿のままらしいことを昨日、発見した。
昨日は、娘の幼稚園の運動会。
早朝(5時30分)より場所取りで正門前に並び、7時からは、ほかの父母の会の役員さんや先生達といっしょにグラウンド整備だ。グラウンド整備では、数少ない男手なので、砂運びをやらされた。おかげで今日は身体中痛い。

ちなみに、幼稚園の先生から「パパ」と呼ばれているオレ。

最初は、娘の名前のあとにパパをつけて、○○パパだったのが、いつのまにやら、ただのパパ。
娘の幼稚園の先生って、21歳から30歳くらいの独身女性が10人もいるのだが、この先生たちが、オレのことをみんな、パパと呼ぶ。そのうち、父母の会の役員さんたちもパパと呼ぶ。

「パパ、ここにも砂持ってきて」
「パパ、こっちが先」
「パパ、もっとちょうだい」
「パパ、・・・・・」
「パパ、・・・・・」

パパ、パパと呼ばれて、有頂天のオレだったが、さすがに最後には
「おまえらな、嫁入り前の娘が、男性のことを 「パパ」 って読んでると誤解されるぞ」
って言ってやったが
「だって、パパじゃない。うれしいんでしょ、パパって呼ばれて」
って痛いところを突かれるわけで。
おかげで、一輪車での砂運びを往復50メートルくらいのところを15往復も させられた。

ここからが本題だ。
実は、今度の運動会が地元での最後の運動会。
来年からは、都内有名私立小学校へ通う予定の娘に合わせて、都心へ引っ越す我が家。
オレの両親、一度も孫の運動会なんて来た事無かったけど、
(オレのも来ていない、特に親父は一度も来た事無い)
「見られるの、最後かもよ」
って言葉につられて、初めて見に来たのだ。
オレのジジ、ババと女房殿のババ。
それに我が家3人。
「誰が6人分のお弁当つくるの?」
って、にらむ女房殿。
「ママじゃないの?」
って、怯えるオレ。
「そんなの、つくれるわけないじゃない」
って、すごむ女房殿。
「じゃあ、どこか つくってくれるところを探しておくよ」
と言って、その場は誤魔化した。

先週、よく行く近所のホテルの鉄板焼屋で、ごはん食べているときに、閃いた。

オレ:店長、来週の土曜日、幼稚園の運動会なんだけど、肉焼いてくれない?
A店長:娘さんの幼稚園の運動会ですか?運動会で肉焼いちゃ まずいでしょ
オレ:まずくないだろ、外だし。問題ないよ
A店長:前例ができちゃうと、あとが大変だから、勘弁してくださいよ。でも、寿司だったら にぎれるんじゃないかな?
オレ:そうか、寿司がいいかもな。テレビでもよく久兵衛なんかが、スタジオで にぎってるもんな。寿司屋の店長、呼んでおくれ
B店長:伊集院社長、何か御用ですか
オレ:来週の土曜日、娘の幼稚園の運動会なんだけど、出張で寿司にぎってくれない?
B店長:幼稚園の運動会ですか?そりゃあ、無理ですよ
オレ:そんな簡単に言うなよ。きっと他の人にも売れるぞ
B店長:そんなの保健所にバレたら、営業許可無くなっちゃいますよ。普通のお弁当じゃダメなんですか?
オレ:普通の弁当じゃつまんねえだろう
B店長:じゃあ、5段重ねなんて、どうですか?
オレ:5段重ねって目立つかな?
B店長:そりゃあ、目立ちますよ。でもウチの店じゃ、ちらし寿司ぐらいしか弁当つくれないから割烹ですよ。割烹の店長、呼んできます
C店長:伊集院社長、お弁当ですって。大丈夫ですよ。いくらでもつくりますよ。
オレ:やっぱ、C店長だよな。頼むよ、すごいの。5段重ねで。
C店長:予算はいかほどですか?
オレ:どうかなあ、6人だからなあ、3万円くらいでどうだ?
C店長:3万円ですか?
オレ:なんだよ、足りねえのか?
C店長:いや、何を入れれば、3万円の弁当がつくれるのかと思って
オレ:なんでもいいじゃん、頼むよ。豪華な奴。
C店長:了解しました。お届けは、ウチじゃ人手が足らないので、ホテルの営業を行かせていいですか?
オレ:うん、いいよ。

ということで、お昼に5段重ねが届いたのだ。
一番上には、これでもかというほど、メロンやら、ぶどうやら、木の実だとか、和菓子だとか、デザートが詰まっている。
2段目には、おにぎり、太巻き、おいなり
3段目には、でっかい鯛や魚の焼いたもの等々
4段目には、エビフライ、ステーキ、ハンバーグ等々
そして5段目には、あわびのステーキやら、いろいろ細々と収めてある。

食べ始めて、すぐに周りから
「伊集院さん、豪華ですねえ」って声。
オレのジジ、ババも
「おまえ、この弁当いくらだ。なんで、幼稚園の運動会のお弁当で、あわびのステーキなんだ」
って疑いの眼差しだ。
「いいんだよ、たいした金額じゃねえよ。うんとサービスするって言ってたから、そうしたんだろ」
って弁解もジジ、ババたちに届きそうに無い。
それにしても、「焼うに」だとか、「からすみ」って弁当に入れるか?ってさすがのオレも不安になった。
怒り120%の女房殿に
「パパ、これいくら?」 って聞かれて
「3万円。高すぎかな?」 って素直に答えるオレ。
「来月のお小遣いから3万円引いとくから」 って冷静な女房殿

結局、ぜんぜん食べきれなくて、周りに振る舞い、振舞う度ごとに
「伊集院さん、すごい弁当ですね」 って呆れ顔で見られるオレ。
なんだかなあ、どうせ、馬鹿だよって納得した1日だった。

来月、本当にお小遣いを減らされるオレ。
内原よ、おごっておくれ。

2006年10月08日 13:04

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