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2018年08月29日

遊ぶ鉄工所 挑戦する製造業~NC情報

HILLTOP株式会社 山本 昌作 副社長の『遊ぶ鉄工所』が日経BP社から発売された。
HILLTOP(株)は、京都府宇治市にある、アルミ切削+開発支援メーカーである。
<何度も紹介しているがあらためて紹介させていただく。>

山本副社長が大学を卒業して、会社に入った当時は、
従業員が、父ちゃん(社長)、母ちゃん(経理兼現場)、兄ちゃん、アルバイト社員という
本当の3ちゃん鉄工所であった。
来る日も来る日も同じ製品を削り、チャップリンのモダンタイムスを彷彿させる仕事に
「こんな仕事を一生やるのか?」と思ったそうだ。
(僕もプレス屋に入った時に、本当にそう思った)

しかも、儲からんし、お客様からは、理不尽な注文が相次ぐ。
そこで、山本副社長は、自分の理想工場の建設を始めたのである。

HILLTOP(株)の社長は、副社長のお兄様である。
お兄様は、2歳の時に事故が原因で、全聾だ。
そもそも、HILLTOP(株)は、山本さんのお父様が全聾の息子のために何か仕事を、と思って
始まった工場である。
そこで、そのお兄様を社長、弟を専務として、家族経営を基盤とした理想工場の追求が始まった。

山本さんの理想は、「鉄腕アトムの中に出てくる、なんでも自動で出てくるロボット」である。
図面を機械に入れると、自動的に本物になって出てくるロボット。
これを単品加工品でやろうと思ったわけだ。

マシニングセンターをロボットと見立て、昼間にプログラムを入れて、
夜にマシニングセンターを動かし、朝になると、全部、製品が出来ている。
そんなシステムを10年以上の歳月をかけて、作り上げたのである。

詳細は本を読んでいただくとして、『遊ぶ鉄工所』での教訓は、
理想の姿を描き、そこに向かって突っ走っていく、ということであろう。

弊社もHILLTOP(株)さんの動画や、加工事業、米国工場設立など、
いろいろとお手伝いをさせていただいてきた。
その中で、営業部長の静本さん、開発部長の谷口さん、製造部長の林さん、
米国社長の勇気くん、山本社長、山本副社長、山本専務、みなさんにお世話になっている。

HILLTOP(株)は、僕が理想とする、また、日本の中小製造業の理想の形の企業の一つである。

HILLTOP(株)の山本副社長は、最近、お茶の水博士にどんどん近づいている。
21世紀のお茶の水博士が、山本副社長なのではないかと思う、毎日である。

今後もHILLTOP(株)の動向からは、目が離せない。

ではでは・・・

2018年08月29日 15:17

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