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2016年03月11日

エイベックス「人間尊重経営~ものづくりは人づくり~工場見学」 工場見学~中部・北陸

エイベックス(株)さんの多度工場を見学させていただいた。

エイベックスは、オートマチックトランスミッションのバルブ部品を中心に
アイシングループに多くの製品を納めている部品メーカーである。

2015年度の売上は約50億。社員は、約400名。
今後、売上は約10%増加を見込んでいる。

エイベックスの加藤会長にお話を頂いた。
加藤会長がエイベックスを引き継いだのは、1980年代。
そこから、2000年頃までは、年商5~10億で10億の壁がなかなか破れなかった。

加藤会長が1992年 加藤精機→エイベックスに改名した。

あらたに「人間尊重の経営」を掲げ、スタートしたが、
10億の壁を超えるには、約10年かかった

製造業で勝ち残っていくには、他社に較べて、何が強いのか?
という強みが重要である。

エイベックスの最大の強みは、設備の自前化だ。
中古設備再生化(原価低減、人財育成)75歳前後のベテランと
若手がタッグを組んで再組立てをする。設備を自分たちで、
再生化することで技術が身に付き、継承ができる。

〇中古設備を再生化した研磨機群

中古設備を再生化した研磨機群.jpg

〇現場風景

現場風景.jpg

また、社内改善は、素晴らしい。

下記は、女性のストッキングを利用して、廃液濾過をしたものだ。
金がなければ、知恵を使え、という話の典型で
通常の濾過フィルターよりも全然安くて、一番、効果が得られたという。

〇ストッキングを利用した廃液濾過

ストッキングを利用した廃液濾過.jpg


エイベックスの考え方は、常に人間が中心である。

考え方・・・・安全第一、品質至上、顧客中心
安全があって、品質が守れる、品質が守れるから顧客に喜んでもらえる。

スローガン・・製品と設備に愛着と誇りが持てる人材づくり
を通じて、「精密切削研削加工を極めるプロフェッショナル集団」を目指す

「人間尊重の経営」とは何か?
昔から、加藤会長は、人間尊重の経営を掲げていた。
しかし、なかなかうまくいかなかった。
いつの頃か、下記に気づいた。

生産を豊かにする(生産条件)ことから、人間らしく生きる(生存条件)

生産性を上げて、給与を上げて、会社をよくすることから、
人間らしく生きるために仕事をしていく、という考え方に変わっていった。

人は育てるものではなく育つものである。
だから、1000万円くらいの失敗は、わかっていても許す。
許された人は、1000万円失敗したのだから2000万円稼ごうとする。
これが節理である。

会社が儲けなくてはいけないのではなく、社員が生きるために結果的に稼ぐ。
ここの違いが一番、難しい。

社員教育→会社のためでなく、社員のため育つ状態の風土をつくることである。
なので、教育ではなく共育である。

〇改善活動風景

改善風景.jpg

〇改善効果を説明する加藤会長

改善効果を説明する加藤会長.jpg

会社は必ずつぶれる、環境の変化により売り上げがなくなる(例 ミシン、8mm映写機)
現在の社員は、必ずいなくなる。だから、企業は変化に付いていくことが重要である。

現在のエイベックスは市場創造型の企業である。
営業がメーカーから図面が出てくるのを待っていては遅い。
5年後、10年後にどんな図面が出てくるのを予測(市場創造)することが重要である。
エイベックスは、丸もの切削が得意な企業であるから、
どの業界にどんな丸ものの切削技術が必要かを創造している。
これがエイベックスの営業力である。

昔は、生き残るための経営をしていた。
現在は、勝ち残る経営となってきた。
今後は、さらに勝ち進む経営に向けて、舵をとっている。

「人間尊重の経営」とは、一人一人の社員が成長した分、会社は発展する経営である。
よって、会社の発展は社員の成長とイコールである。

とても素晴らしい、お話をいただいた。
これをまた、糧にして、今後も頑張ろう!

〇集合写真
Image.jpg

2016年03月11日 10:50

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