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2013年09月17日
日本ものづくり大賞 (製造業)
先日、日本ものづくり大賞の審査員をさせて頂いた。
「日本」ということで、参加各社の意気込みは相当なものであろう。
約500社弱のなかから、多くの会社が賞を取った。
エミダス・プロ会員の(株)クロスエフェクト様 (竹田社長)が、総理大臣賞を獲得した。
竹田社長は、京都試作ネットの代表としても有名だ。
先日、京都で同じく試作ネットのメンバーである
(株)最上インクス 鈴木社長と飯を食った。
その際に、この模擬心臓の苦労話をいろいろ聞いた。
<模擬心臓>
「クロスエフェクト」様が総理大臣賞をいただいたのは、模擬心臓である。
心臓手術には、スピードが求められる。
2時間以内に終了させなければいけないそうだ。
今までの手術は開胸してから、心臓の血管
(大きな血管が3本ある・・・詳しくは医龍を読むとよくわかる)
を調べて、患部を慎重に施術していく。
一本、血管でも傷つけようものなら手術はすぐに終了となる。
「クロスエフェクト」の技術は、開胸する前に3Dスキャンデータから、
本物の心臓の触感を持った模擬心臓を作り出し、
手術前に血管の配置を含めた心臓の形を作り出すものだ。
実際の手術の際は、胸の横にこの模擬心臓を置きながら、
血管の位置を確認しながら手術が出来る。
医者の言葉を借りると「テスト前に答案用紙をもらって手術ができる」そうだ。
まさに心臓手術にとって革命的な技術なのだ。
さらに子供の心臓に関しては、手術の成功確率が格段にUPする。
子供の心臓は、大人と違って、小さくてピンク色で見分けるのにだいぶ苦労する。
模擬心臓であらかじめ、血管の位置がわかっていれば、
開胸してから、血管の配置を確かめる必要がないので、
手術のスピードアップに繋がるのだ。
ものづくり大賞でも、子供の命を救うことが出来る画期的な技術、ということで
評価された。
3Dプリンターが隆盛を始める時代なので、
僕は、真似されるのではないか、と心配になり、
竹田社長に「この技術って、簡単に真似されないの?」と聞いてみた。
竹田社長曰く
「スキャンデータから中子を作るところにいろんなノウハウがあるので大丈夫」
とのことだった。
この技術を世界に広め、世界中の心臓疾患患者を救ってほしい。
2013年09月17日 14:04
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