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2011年06月21日
韓国ツアー (NC社長・内原康雄)
韓国 ポスコ見学ツアーに行った。
元長官の旧友で元韓国領事館の朴さんと
ポスコがある浦項(ポハン)市長のお誘いである。
ポスコは現在、世界第5位の生産量を誇る高炉メーカーである。
1位 アルセロールミタル(ルクセンブルク)
2位 なんとか製鉄(中国)
3位 かんとか製鉄(中国)
4位 それこれ製鉄(中国)
5位 ポスコ
ちなみに新日鉄は、住友金属と合併後、2位に浮上する。
世界の鉄鋼業界の現状は、後ほど述べるとする。
ポスコは、1968年設立し、約40年で世界有数の高炉となった。
その背景にあるのは、新日鉄同様、「鉄は国家成り」の信念である。
元副社長の金さんの話によれば、八幡製鉄、富士製鉄に
だいぶお世話になったそうだ。
八幡製鉄に300名、富士製鉄に200名もの人員を派遣し、
韓国初の高炉メーカーは1972年、操業を開始した。
それから、わずか40年で世界的なメーカーへと成長したのは、
サムスンやLG、現代自動車同様、韓国の底力である。
農業から工業国への脱皮の背景には「目指せ、追い抜け、日本」の信念だ。
韓国の成長の背景には日本への憧敬が大きく寄与している。
日本の成長は東南アジア諸国に大きな影響を及ぼし、
日本を真似して東南アジアは成長を開始したのだ。
ポスコに話を戻す。
今回、訪問したのは圧延工場だけであったが、
工場は綺麗に5Sが整った無人化工場だ。
驚いたのは夜景である。
赤、青、黄色、緑、様々な蛍光色が高炉全体を装飾し、
ディズニーランドにいるような錯覚を起こす。
コマツウェイ同様、ポスコウェイなる経営信念があり、
それに乗っ取って会社の成長が描かれている。
現在、ポスコは鋼材をつくるだけでなく、農業、化学、半導体、宇宙など
様々な分野に投資を続けている。
これからも世界の中で韓国発の高炉メーカーとして、
大きな存在感を示すことになるだろう。
さて、世界の鉄鋼業界の現状だが、
売上順位、時価総額、生産量
この3つの指標を見比べると様々なことがわかる。
日本の高炉メーカーは、付加価値のある鋼材を作っていることがわかる。
中国の需要は、建築物、造船、道路などインフラ需要が大きく、
日本の高炉メーカーは、自動車、弱電、半導体、等、
高付加価値産業向けの鋼材をつくっている。
我々、部品製造業と同じく、
高炉メーカーも付加価値をつけた分野で活躍することが、
世界の中で独自の地位を保っていく方策である。
日曜日には、浦項(ポハン)近郊にある九龍浦(クルンポ)に行った。
ここは戦前、日本人街があった場所だ。
日本の漁港らしい雰囲気が残っている街である。
日本と韓国の歴史には振り返ることの出来ない事実があることは否めない。
しかし、現代を生きる我々にとって、韓国との連携は今後、
重要かつ必要なことになってくる。
今回の韓国ツアーでは、再度、その事実を認識した。
NCネットワークは韓国にとっても必要なネットワークになる。
2011年06月21日 16:00
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